学生・卒業生の声

Students’ & Alumni’ voices

エンターテインメントロボットで新しい時代をつくる!

車谷 駿一

Shunichi Kurumaya

趣味:スポーツ(バスケットボール、スノーボード、水泳)やボードゲームが好きです。

博士課程へ進んだ動機

私のロボット作りの原点は、小さな頃にディズニーランドのロボットを見て「ロボットってすごい!」と感動したことです。いつの日かエンターテインメントロボットを創ってみたいと考えるようになりました。エンターテイメントロボットの開発をするために、ロボット工学の知識と理解を深めるために博士課程への進学を考えていました。博士課程へ進学した先輩から「リーディングプログラム※ 1」の活用アドバイスを受けたことが、博士課程への進学のきっかけの1つとなりました。
具体的に調べてみると生活費の補助や海外留学支援を受けられるということがわかり、自分の研究テーマを心置きなく追求できると考え、修士1年の頃に博士課程への進学を決めました。

*1:「博士課程教育リーディングプログラム」は、優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くため、国内外の第一級の教員・学生を結集し、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する大学院教育の抜本的改革を支援し、最高学府に相応しい大学院の形成を推進する事業です。(日本学術振興会HPより抜粋)
本学では、平成23年度において、「環境エネルギー協創教育院」、「情報生命博士教育院」、「グローバル原子力安全・セキュリティ・エージェント養成」が、平成24年度は「グローバルリーダー教育院」が採択されています。
博士課程へ進んだ動機 写真

博士課程へ進むために準備したこと

まずは、日本学術振興会の特別研究員の申請準備をしました。審査を通過できれば研究費等も支給されるので、研究成果をまとめて論文執筆を進めました。
リーディングプログラムでは「環境エネルギー協創教育院」の単位を取得するため、通常の2倍の授業を選択しました。授業数、取得単位も多かったため、1年間のスケジュールと目標を明確にして、フェーズごとに詳細な計画と準備をしました。
また私の研究は新しいテーマのため、医学の解剖書や筋肉の運動の仕組みなどの専門書も数多く読むことが必要でした。

現在研究しているテーマについて

一つ目は「細径人工筋」の研究です。
細いゴムチューブを組み紐のスリーブで覆った「細径人工筋」を、筋肉繊維の代わりとして活用する研究です。ゴムチューブに空気を出し入れすることで、筋肉繊維のように伸縮することが可能です。
 また、「細径人工筋」を束ねて生体筋肉の形状を模倣した多繊維構造人工筋や、人工筋を糸に用いた動く布を開発して、人体構造を模倣した筋骨格ロボットに応用する研究も行っています。
人間の体には片足だけでも50種類以上の筋肉がついていますが、モータやシリンダでは取り付ける場所に制限があり、これを完全に再現することはできません。人工筋は軽くてしなやかなので、人と同じ構造を持つ人間らしいロボットを作ることができます。
開発した人工筋はロボットスーツのように人間の筋肉をサポートする衣服にするなどの研究にも応用されています。
現在研究しているテーマについて 写真

留学で経験したこと

24歳の時、2016年の秋から6か月間の留学を経験しました。留学先はアメリカのボストンにあるハーバード大学です。
現地での研究室はマイクロロボティクスラボで、研究チームは5~6チームあったと思います。私はソフトロボット研究チームに所属していました。
 そこでは、深海の海底探査ロボットの研究開発を行いました。海底探査ロボットはアームで深海魚などを掴むのですが、鉄などの固いパーツだと対象物を傷つけたり壊してしまうことがあります。指の部位はすでに柔らかくする研究が進んでいましたが、手首や腕の部分がまだ開発されておらず、その研究開発に携わりました。
プロトタイプの研究開発から実際に海底探査ロボットに装着するパーツの開発を担当しました。
研究室は全体で40 名程在籍していて、日本の研究室のシステムと違い教授は一人、その下に研究室管理のアドミニストレーターや予算管理スタッフが在籍しています。さらにテクニカルスタッフといって研究開発をサポートしてくれるスタッフもいました。ポスドク(博士研究員)も20 名ほどいて、研究開発には大変恵まれた環境だと感じました。
 研究員もアメリカ、ヨーロッパ、アジア、南米,中東など出身の国際色豊かなメンバーで構成されており、各国から優秀なメンバーが集まっている非常に優秀なチームだと感じました。
 ポスドク(博士研究員)の数が多いので、それぞれの専門的知識も洗練されていて、チーム一丸となって短期間で一気に精度の高いプロダクトを作り上げるスピード感の中で研究できたことはとても良い経験になりました。
留学 写真

将来のビジョンについて

エンターテイメントロボットや人に寄り添うロボットはまだまだ成長する産業と感じています。小さな頃にディズニーランドにいるロボットを見て「ロボットってすごい!」と感動し、自分で創ってみたいと思った夢の実現をしていきたいです。人の生活を豊かにしてくれるロボットの開発に携わる仕事をしていくことが今の私の目標です。
 また、現在研究している技術を発展させて、人の生活を豊かにしてくれるロボットや社会に貢献できるロボットだけでなく、人々を笑顔にできるロボットの開発もしていければと考えています。

これから博士を目指す学生へのメッセージ

博士課程の研究は修士課程までとは異なり、ひとつの研究を始めから最後まで自分で考えて形にするというおもしろさがあります。
東京工業大学は博士課程への進学をサポートしてくれるプログラムがとても充実していて、博士課程への進学を積極的に推進しています。
やりたい研究があるのであれば博士課程でより深く研究できる素晴らしい環境や設備が、東京工業大学には揃っています。
進路に悩んだら、一人で抱え込まず先輩に相談してアドバイスを受けることも良いと思います。
また、研究テーマとしっかり向き合い、自分のアイデアやオリジナリティを加えていくことで研究への楽しみも増えて長続きすると思います。
これから博士を目指す学生へのメッセージ 写真

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